「RPA」とは?メリット・デメリット、導入のステップまで徹底解説

RPA
 

世の中では働き方改革だ、残業を減らそう、業務を効率化しよう・・・という流れが強まっていますよね。会社ないし部署で人が足りないから、もっと効率的に仕事をこなせるようになったらなあ、というのは多くの人が考えるはず。

そんな中でうちの企業も何か取り入れようとしたときに、目に入るのが「RPA」。実際に大手企業や官公庁もRPAを導入して業務時間を短縮することができたのだとか。それを聞くと、「うちもやってみたい」と考えるかもしれません。

でも、「RPA」って何だろう?、「RPA」を導入するとどんな効果があって、どんなことを気を付ける必要があるのだろう?と、気になることはたくさんあるでしょう。

そこで今回は、「RPA」についてメリット・デメリットや導入するときに必要なことについて解説しましょう。

 

RPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)とは

RPAとはロボティクス・プロセス・オートメーションの頭文字をとったもので、日本語訳すると「ロボットによる作業の自動化」です。もともと2015年に欧米で使われていた言葉でしたが、最近では日本でも導入する企業がどんどん増えています。

例えば私たちは請求書や交通費の申請を手書き、ないしパソコンに打ち込みながらやっていましたよね。そうなると記入漏れやミス、提出漏れなどがあると手間がかかってしまいます。

そこでこのような事務作業を自動化することで、業務を効率化します。これによって仕事における生産性をグッと高めることが目的です。

これはどう違うの?:RPAとAI

RPAとAIの違いは、「判断基準が人間が決めるか、自分で決めるか」が大きな違いです。

RPAは人間が決めたプログラムの通りに作業するので、基本的にRPA自身が何かを決めて動くことはありません。したがってルール外のことは行わないのです。しかしAIは今までのデータから学習して、AI自身が判断して行動できます。このためルール外のことでも、今までのデータを元に判断することができるでしょう。

実はRPAとAIを組み合わせるとさらに高度な作業に対処することができます。というのもAIはデータを集めて分析をすることが得意だからです。つまりRPAに登録していない事象が起きても、これまでのAIが集めたデータによる推測によって作業を行うことができるでしょう。

これはどう違うの?:RPAとマクロ

RPAと同じように、自動で入力をしてくれるツールにExcelでおなじみの「VBA・マクロ」があります。もしかしたら、マクロの名前を聞いたことがある人もいるかもしれません。

RPAとマクロの大きな違いといえば、やはり「専門知識がいるかどうか」と「Excel以外でも連携が取れるかどうか」。マクロはExcelに備わっている機能なので、基本的にExcel以外のデータは連携がとれません。また、Excelのマクロを動かす場合は、「VBA」という言語の知識が必要になります。

一方のRPAはExcelだけでなくGoogleアナリティクスのデータや会計ソフトなどの連携も可能です。RPAを活用するには、もちろんRPAに対する知識が必要ですが特にプログラミングの知識がなくても使うことができるので、ハードルは低いでしょう。

 

RPAのメリット・デメリット

では、RPAのメリット・デメリットをそれぞれお伝えしましょう。

RPAのメリット1:働き方改革につながる

RPAの一番のメリットは、やはり今までの作業が効率的にこなせるようになることです。

今まではExcelだけのデータだけを扱えばよかった部分が、インターネットからの注文やその他のデータまで取り扱わなくてはなりません。このように、取り扱う情報がどんどん増えるだけでなく複雑になるので「作業が全然終わらない」ということがありましたよね。

でも、RPAなら大量の情報を用いた複雑な計算や処理を任せれば良いのです。その間は私たちは企画などの頭を使う仕事に回ることができるので、本当に重要な仕事に携わることができるでしょう。

またRPAは24時間365日稼働できるので、それが私たちの業務時間の短縮につながり、ゆくゆくは働きかた改革にもつながる点に違いありません。

RPAのメリット2:ソフトウェア開発よりも安い

業務を効率化するなら、効率化できるソフトウェアを導入すれば良いのではないか、という声も聞こえてきますよね。でも、RPAならソフトウェアを開発するよりも安く導入することができます。

また、RPAはもともと使っていたソフトウェアと連携して動かすことができるので、新しく使い方を覚える手間も少なくて済むでしょう。

RPAのメリット3:ミスが減るので、作業のクオリティが上がる

作業をやっていると、入力ミスや不備が発生してきますよね。また、長時間作業を行っていると、だんだんミスが増えてきた・・・ということも。

でもRPAなら一度入力した作業は正確に、ミスなく行えます。これによって手戻しが減るので結果的に作業のクオリティがぐんと上がります。これにより取引先への納品がスムーズになる、などの良い結果が出るに違いありません。

 

RPAのデメリット1:導入までの計画をしっかり立てる必要がある

「とにかく残業時間を減らしたいから、すぐにでも導入したい」と考える方もいますよね。でも、RPAを導入するときは必ず計画を立てましょう。

特に大事な点は「現場からの声」。「どんな課題を抱えているのか」「RPAを導入するに当たって、どんな点が懸念点か」などを踏まえて計画を立て、実際行ってみたときに「効果が上がっているのか」「課題点があるのか」などのPDCAを回すことが、RPAを活用するポイントになります。

このため、長期的な計画が必要であり、一長一短で効果が出るとは言えないでしょう。

RPAのデメリット2:あらゆるリスクに対応する必要がある

一度使いこなせばとても便利なRPAですが、このようなことが起こると対応が必要になります。その代表的な例についてあげましょう。

・そもそも入力した手順やデータが間違っていた

・作業がうまくいかなかったときのエラーで確認や修正が必要になる

・あるいは原因がわからない

・行って欲しい作業に必要な機能がRPAで実装できない

・連携しているシステムの変更がRPAに反映されず、エラーが起きる

・データのセキュリティを怠って、データの外部漏れなどが起きる

・RPAのエラーからの回復に時間がかかって、クライアント先に支障が出る

・RPAが広範囲に渡りすぎていて、把握・管理ができない

・RPAが使いこなせていない

このため、RPAを導入するとなった場合これらのリスクへの対応策も考えておくと、より安定してRPAの導入計画を進められるかもしれません。

RPAのデメリット3:業務がブラックボックス化しやすい

例えば印刷された書類にミスがあった場合のことを考えましょう。RPAが自動で入力した場合「どうしてその作業を指定されているのか」などの原因がわからない場合がありますよね。これが、「ブラックボックス化」です。

特にRPAがどのように処理しているのかを担当者に任せっきりにしている場合、担当者が退職して扱いがわからなくなってしまった・・・なんていうことも。このため、RPAを導入したとしても「どういう指示を出している」などもマニュアルがあると一安心です。

 

RPAを導入するとなったら、知っておきたいこと

では最後に、もしあなたの企業がRPAを導入するとなったときにぜひ知っておきたいことについてお伝えします。それは「RPAにも向き・不向きがある」ことです。

RPAは単純作業を自動化するので作業が多く発生する部門が向いています。具体的に言うと、

・人事部門:給与計算、勤怠管理、福利厚生管理、マイナンバー申請処理

・経理部門:伝票入力・整理・決算申請・入出金

・会計部門:請求書発行、見積書発行、経費申請、決算書作成

・財務部門:予算管理

・営業部門:顧客管理、メールの定期的送信、営業日報の入力

などがあります。ただし、RPAにも向かない作業があります。

・イレギュラーな判断が多い

・操作の発生がまれ

などの作業はRPAには向いていないので、導入する際にはどの部門に導入するのかをしっかり見極めましょう。

 

まとめ

さて、RPAについてメリット・デメリットや導入するとなったときに知っておくべきことについて解説しました。今回の内容を振り返りましょう。

・RPA=ロボット・ソフトウェアにおける作業の自動化

・RPAのメリットは「業務が効率化できる」、デメリットは「導入時のトラブルに対応できる必要がある」

・RPAを導入するときは、「得意な業務」「不得意な業務」があるので、どの部門にどうやって導入するのかしっかり検討すること

RPAは生産性をあげるだけでなく、今まで細かい作業で取られていた人手を開放する働き方改革にもつながるでしょう。

とは言え、RPAを導入するときにどうやって計画を立てれば良いの?どうやったらうまくいくの?自分たちにあったツールはどうやって選べば良いの?など疑問点が残る方もいるかもしれません。弊社ではそんなRPAの導入の支援を行っているので、まずは連絡しましょう。

 

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